赤ちゃんの成長曲線や過程における個人差~平均値よりも大事なもの~

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成長曲線とは?

 

どの親にとっても自分の赤ちゃんがきちんと成長しているのかはとても気になることだと思います。その際の目安となるものが「成長曲線」です。

身長や体重などの成長の目安となる指標を用いて、その赤ちゃんの成長の状態を見ていくものです。下の図にあるようなものが一般的なものです。

一方の軸に年齢(月齢)、もう一方の軸に身長や体重などが入ります。

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成長曲線は男女別に男の子用と女の子用があり、0歳から6歳用と、図1に示しています0歳から18歳まで使えるものがあります。

今使われている成長曲線は2000年の、厚生労働省の乳幼児身体発育調査報告書(0歳~6歳)と文部科学省の学校保健統計報告書(6歳~17歳)をもとにして作成したものです。

線が何本かありますが、最も太い線であらわされているのが平均値の曲線です。この他に、平均値からどれだけの隔たりがあるかを明らかにするための曲線も描かれています。

図1 横断的標準身長・体重曲線 男子(0-18歳)2000年度版 横断的標準身長・体重曲線 女子(0-18歳)2000年度版

成長過程における個人差の問題

赤ちゃんの成長には、様々な要素が関連しています。体の代謝やホルモン、食生活、食以外の生活環境などです。

生まれながらに持っている要素(遺伝的要素)に加え、育っている中で関わってくる要素(食などの環境要素)が赤ちゃんの成長に影響を与えます。個人差が大きくなるのがよく分かります。

ところで、赤ちゃんの成長が「早い」「遅い」と過度に心配をしている親御さんがいます。その時、注目しているのは、平均値であったり、標準値であったりしています。「全国平均よりもマイナス4センチだから、大変だ・・・。」といった具合です。

赤ちゃんの成長を見る際に大事にすべき数値は「その赤ちゃんの前回との差」です。下の図の中で左側に書いてある「成長率(成長速度)」のことです。1か月ごとに体重の伸びを見ていった際、毎月一定量で増えていたものが、急に増加の割合が減っていることがあります。

場合によっては、体重が減ってしまっているということもあります。こういった数値に敏感になると赤ちゃんの正常の発育が保たれます。もし増加の割合が減っていた時、それが一般的な増加率の減りと重なっているようであれば、大きな心配はありません。

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赤ちゃんは0~2歳くらいに掛けて、急激に成長する時期があります。それが2歳を超えた頃に徐々に穏やかに変わってきます。そして、第二次性徴と言われる女子で10歳前後、男子で13歳前後に再度急激に成長する時期を迎えます。

こういった体の成長の仕組みを意識しながら、自分の赤ちゃんの数値の変化を見るようにすることが大事でしょう。

もし成長率などの数値で不安があるようならば、医師の診断を受けてみると良いでしょう。

乳児期と思春期に急速な伸びがある

子どもの身長の伸び方には、一定のパターンがみられます。

乳児期と思春期に急激な伸びがみられ、とくに思春期の急激な伸びを思春期成長スパートと呼びます。

男女の平均的な成長パターン

幼児期・児童期の着実な成長のために

成長の個人差は、身長や体重などに限りません。新しい環境への適応や物事を覚えることなどでも同様です。

成長の中で、保育園や幼稚園への入園、その後の小学校への入学において、他の子どもと比較をする場面が出てきます。

親が見ようとしなくとも、集団にいることで違いが見えてきます。そういった際、体の成長への捉えと同じようにその子どもの変化に目を向けることが大事になります。

「なんで、〇〇ちゃんはできるのにあなたは出来ないの!」などと言われた時に奮起してがんばることができる子どもは、ごく稀でしょう。

「昨日よりも・・・」「前回よりも・・・」こういった言葉を上手に使いながら、子どもが自分の成長を意識することができるように促していくことが大切です。

そういった親の関わりがその子どもの自己肯定感の育成につながっていきます。

 

 

執筆者

鈴木 邦明(すずき くにあき)
小田原短期大学 保育学科 特任講師

 

小学校の教員として22年間勤め、現在は短大で健康教育を教える。

「心と体の健康」をテーマに、健康教育、幼保小連携、学級経営など幼児・児童に関する多方面な研究活動を行う傍ら、執筆や取材協力など多数手掛ける。

研究用HP

http://www.geocities.jp/ks20010630/

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